ネットショップを運営していて、売りたい商品があるけどなかなか売れないと悩んでいる方へ、本記事では売りたい商品を売る方法を解説します。
商品は作れば売れるものではなく、事前の準備と設計が必要です。
商品を売りたいと思ったときにどのような順序で考え、作業を進めるべきか具体例も含めて紹介しますので、本記事の通り一度自分の商品で考えてみてください。
少しでも知らない部分があった場合、実践後に必ず変化があるはずです。
また、時代の流れとともにインターネットを活用した販売手法が増えているため、ネットショップを運営している、またはこれから運営する場合を前提でお伝えしますが、本記事に書き記す内容はリアル販売においても重要な本質的な考え方です。商品を売りたいと考えている全ての人に参考になるはずなので、ぜひご覧ください。
売りたい商品を売る方法
売りたい商品を売るためには、必要な準備と集中するべきポイントがあります。
まず準備として、次に示すことを事前に言語化しておきます。
目的と、誰に、何の価値を、どうやって届けるか
お客様を具体的にイメージして、商品が購入されること、いわゆるあなたの商品の勝ち筋を言語化することが非常に重要です。
そして、売りたい商品を売るために必要なことをシンプルに考えると、集中するべきは以下の2つに大きく集約されます。
①商品を好きになってもらうこと(購入確率を高める)
②商品の認知度を高めること(知ってもらう)
売れない原因を考えると自明なことですが、まず知られていない商品は買われることは無いですし、商品を好きになるほどの魅力的な情報が無ければ買いたいと思われません。
なので、このふたつをしっかり改善していくことが重要です。
以降、必要な準備と2つの集中する要素について具体例を交えながら解説します。
準備:目的と商品の勝ち筋を言語化する
4つの段階で商品が売れるイメージを言語化しましょう。上の項目ほど大切で、その内容が下の項目の回答を左右します。目的をしっかり定めるところから始めましょう。
商品を売る目的
なぜあなたがその商品を売るのか。その想いがとても重要です。その商品が世の中で溢れることで、どのようなプラスの変化が起こるのか。その期待を、商品を売る目的として言語化しましょう。
お客様のことを想う気持ちが強ければ強いほど、受け手からの共感が生まれます。賛同者、いわゆるファンが増えるポイントです。
例えば、オーガニック食品を販売する場合、
「多くの人を食事から健康にさせたい。」
という使命があると、あなたがその商品を販売する理由が他の方に伝わりますし、その思いに共感した人があなたの事業を応援したいと思うきっかけにもなるでしょう。
この目的ありきで、このあとに続くターゲットの設定や、価値の作り方に考えを落とし込んでいくため、目的は最初にしっかり定めてください。
誰に:ターゲットの具体化
次にターゲットを具体的にイメージしていきます。
ターゲットの設定次第で、商品の売れ行きはほぼ決まります。それだけ、ターゲット設定は重要でその後の戦略の良否を左右します。
ここで重要なのは、ターゲットを広げすぎないこと。自分の商品を多くの人に購入してもらいたいと考え、万人の興味を網羅しようとすると、自分ごとに思える要素がその分減ってしまいます。極端な例で言えば、初心者向けとプロ向けを混同すると、どちらからも興味を持たれない商材になってしまいます。極端に絞ったとしても、世の中に同様の考えをもった人が多数いるものです。
では簡単な例で考えてみましょう。
前項と同様にオーガニック食品を販売している場合。
その商品の要素からターゲットを絞ってみます。
興味がある人 or 興味がない人
ここでオーガニックに興味がない人を選んでしまうと、好きにさせるためのステップが増えるため難易度が上がります。無理ではないですが、まずは望んでいる人に届けることから考えましょう。つまり、今回はオーガニックに興味がない人を好きにさせるための思考や施策は全て捨てるということです。
次に、このターゲットはオーガニック食品を買うことで具体的に何を求めているのでしょうか。
例えばこのような仮説です。
「2人の子供を持つ母。健康に関心が強くて、普段の食事も添加物が多いものは避けている。旦那や子供に安心安全な食事をさせたい。健康で長く一緒に過ごせるように不安な要素は極力無くしたい。」
といった考えを持っているのでは、と可能性を探ります。
ここで仮説は複数出すことをおすすめします。その中で、あなたの商品の売上を大きく獲得できるターゲットを選択することが重要です。
さらに、できればですが、この仮説を持った上で、実際に購入したことがある人がいれば、なぜオーガニック食品を購入するのか、と質問して仮説の裏付けを得られるといいでしょう。
自分の商品はどんな人が買うのか、具体的にイメージを書き起こしてみてください。
何を:消費者が感じる価値の言語化
次にそのターゲットが感じる価値を言語化します。
これは商品そのものの機能や特徴などではなく、商品を使ったお客様がどのような価値を感じるか、それを考え抜いて示す部分です。キャッチコピーにも使える部分ですね。
オーガニック食品を食べる人がどのような価値を感じているのか。
まず思いつくメリットを示してみます。
- 食の安全性
- 農薬を使わず美味しい
そして、よくあるのが、このメリットが価値だと考えて訴求している場合が多いです。ただ、これだけでは消費者は動きません。
このメリットがあることで、どのような変化が起こるのかを言語化できると、消費者に気づきを与えることができて購入しないわけにはいかないとまで思わせることができます。
例えば、オーガニック食品を食べることで得られる本当の価値は、
- 家族と健康で長く一緒に生活ができる可能性が高まる。
- アトピーなどの原因となる農薬がないから、病院へ行く回数が減る可能
- 野菜嫌いな息子が野菜が美味しく食べる笑顔が見れる
などがあるかもしれません。
先ほどは、自分たちが食べることを前提として、家族のなかでのシーンを描きました。
これ以外にも、さまざまな目線を持つことで訴求するポイントを増やすこともできます。
追加の例として、同居していない両親に対しての価値を考えてみます。
ターゲットは変わらず子供を持つ母親です。
年に何回も会えない両親に、長く健康でいてもらうための贈り物
ストレートに先に亡くなるのは両親だとは言えないですが、それに気づかせることで、残り数少ない両親との時間を尊く感じ、健康を願う人であればオーガニック食品に一気に関心が向くでしょう。贈答用としても活躍するかもしれません。
このようにその商品から得られる価値を追求することで、商品が選ばれる可能性をいくらでも高めることは可能です。
ぜひ自分の商品の価値を考えてみてください。
どうやって:どのように価値を届けるか
ターゲットと伝えるべき価値が明確になれば、あとはそれを届けるのみです。
オーガニック食品であれば、通販で売るのか、店舗で販売するのか、両方か。
商品と一緒に価値を高められるパンフレットなどの付属品はないか。などを考えて、ターゲットに価値を最大限届けられる方法を考えます。
また、売りたい商品を出来るだけ絞って置くことも重要です。
扱っている全ての商品を売りたい気持ちはわかりますが、すべてを同じ熱量で紹介しても消費者は選べません。オーガニックの野菜や、惣菜、ドレッシングなどの食材が複数あった場合は、まず商品を1〜2つに絞って売りましょう。
消費者は多くの選択肢から一つを選ぶことにストレスを感じます。あなたが販売する商品の中で一番売れていそうで、間違いないものを時間をかけずに選びたいと考えます。
商品を届けるということが先行しますが、先ほど書いた価値をどうやって届けるか、という考え方ができれば、商品は自然と絞られてくる場合もあります。
あとは、情報の届け方も重要です。これは後ほど、集客方法を解説する部分で紹介します。
ここまでで売りたい商品を売るための準備、言語化の完了です。
①商品の購入確率を高める
「誰に、何を、どうやって」が言語化できると、それを軸に商品の購入確率を高める打ち手を試していくことになります。
作業も集中して選択的に行っていくのが良いでしょう。
キャッチコピーを掲載、コンセプトをサイトに一貫させる
まずは自身のネットショップのトップページにおいて、ファーストビュー(サイトを開いて最初に目に入る領域)に、届ける価値をキャッチコピーとして入れて、ターゲットが自分ごとに思えるようにします。
食で家族の健康を本気で考えている人に、オーガニック食品を皆の健康のために販売していることを伝えましょう。
プロフィールページに運営者のストーリーを
目的の部分に記載した、なぜあなたがその商品を売っているのかを説明する部分です。ここでの目的は共感を得ることです。あなたの想いに共感してくれた方は一過性の購買に留まらず、ファンになってくれる可能性が高まります。
ストーリーを伝える上で、順番が非常に重要です。
話の順序で聞き手の興味は大きく変化します。話の順番で効果的なのは、ヒーローズジャーニーというフレームワークです。
ストーリーの背景、きっかけ
問題が起こる予兆
問題発生
どん底の経験
諦めるかどうかの岐路
復活を決意
復活を阻む障害との戦い
復活の活路が見える転機
周りからの応援
復活
未来への展望
この流れであなたのストーリーを記載すれば、見た人の興味は向上するはずです。全てを埋めなくてもいいですが、できるだけ商品誕生とこれからの想いを記載しましょう。
商品ページにシーン提案を
商品ページには、オーガニック商品をどのように活用するのか、活用後の期待などを記載してください。
家族の健康を大切に考える人なので、
- 食卓を家族で囲い、美味しい食材で楽しく会話が弾むこと
- 健康への追求、エビデンスの提示
- 商品利用後の期待できる変化
- 継続することでより価値が高まること(リピート購入)
- 商品の成分などの詳細
加えて、記載できれば、
- 販売実績
- お客様の声
- メディア掲載実績
- 販売者の専門性
これらを記載して、この商品を購入したあとの自分の変化に期待が持てるよう、しっかり説明しましょう。
②集客して商品の認知度を高める
商品が売れる可能性を高めたあとは、集客が必要です。
現在の集客数はどの程度か
今後あなたの商品が売れるためにどの程度の集客をしなければならないかを、理論値ですがお伝えします。
ネットショップでよく言われるのは、商品を1個売るのに100人程度必要。つまり購入率は1%です。
最初の目標は、毎日1個売ることを考えると、1日100人を集客することが当面の目標になるでしょう。月に3000人程度集客することができれば、30個程度売ることができます。
あとは、自身の商品や状況に合わせて、目標と必要な集客数を割り出してみてください。
その上で、どのように集客していくかを次で解説します。
必要な集客数を割り出したあとのアクションプラン
自社サイトのSEO対策
ネットショップを運営している場合、SEO対策を行って集客を行うことが定石です。SEOとは、Google検索上で自分のネットショップの情報をできるだけ上位に表示させる方法です。
オーガニックショップの場合は、「オーガニック 通販」で検索されてHPが1番目に出てくれば、多くの人に見られます。そこに上記のストーリーがしっかりと記載されていれば、100人訪れたうち1人が買ってくれるという流れです。
それ以外にも、オーガニック食品を購入する前に調べそうなことで記事を書き、見てくれる人が増えると、そこからあなたの商品に関心を持ってくれる人が増えます。
例えばですが、
添加物 体に悪い
健康にいい食べ物
という検索キーワードに関して記事を書いたりすると、関心度がある程度高い見込み客を多く集めることが可能です。
まずは自分が思いつくキーワードで記事を書き進めて集客しましょう。
SEO対策での集客は、短期的な結果は出にくいですが、一度書いてしまえば集客をし続けてくれる資産となります。
キーワードの選定の仕方と、書く内容によって検索上位を取れるかが決まります。まずは実践してみて、集客の兆しが見えない場合は、弊社などSEOを専門に集客を行う企業に相談するのが近道です。
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今回は、売りたい商品を売る方法について解説しました。紹介した思考のフレームを皆さんが自分の商品に当てはめて、実際に売れる一助になれば幸いです。言語化する部分は、できれば何度も見直して、心の底から良いと思える価値を作りあげられるようにしてみてください。また、本記事についてご質問などがあればお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ弊社エレメントでは、世の中の価値ある商品やサービスを言語化し、クライアントとともに社会に貢献するため日々マーケティングを研鑽、実行しています。いい商品はあるけど売り方がわからなかったり、集客の手応えがいまいち感じられないなどのお悩みの場合は、弊社が手助けできるかもしれません。
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