はじめに
今回のインタビュイーは、株式会社エレメントの今井代表。2024年で創業17年となるエレメントは、創業時からホームページ制作を行っており、現在ではホームページの集客サポート(WEBマーケティング)にも力を入れています。黎明期からWEB業界をひた走ってきた今井代表は、変化の激しいWEBの世界で、何を思い、どんな夢を掲げているのか。【現在ー過去―未来】の観点から、今井代表のビジョンを伺います。
事業のミッションは何ですか。
会社の「パーパス」、つまり会社の存在意義は「中小企業のビジョンの成功と輝きを支援する」です。クライアントが100年先も永続する企業になれるようにサポートしていきたいと思っています。
なぜ永続する企業を生み出したいと思うようになったのですか。
僕らはたくさんの人とつながっていて、それによって生かされているんだなと強く思うようになったからです。
ミッションを実現するために、どんな取り組みをしていますか。
クライアントの「価値情報」を言語化し、資産にすることです。それは会社の「ミッション」として、スタッフみんなが意識しています。
「価値情報」とは具体的にどんなものですか。
価値情報とは、クライアントの強み・独自性・顧客に支持される理由・創業理念・歴史などを指します。これを言語化することで、けっきょくクライアントの「資産」として、ホームページに残り続け、ホームページを見た人の心を動かしてくれます。
価値情報に触れた人の心を動かす……それが「ホームページ集客」につながるというわけですね。
はい、そう考えています。価値情報は、顧客の心を動かし、クライアントとの関係を構築する大事なものです。
「WEBマーケティング」と聞くと、かなりテクニカルなIT分野だと思っていましたが、今井社長の話で印象が変わりました。
ホームページで集客する、つまりWEBマーケティングを成功させるには、もちろん幅広い実践的なIT知識が不可欠です。技術の発展が著しいため、常に最前線で学び続けなければなりませんので、その意味では非常にテクニカルな領域ではあります。
しかしそれらはあくまで「手段」であって、わたしたちはテクニックをウリにしているわけではありません。マーケティングの原理原則は普遍のものであって、「何のために事業をやっているのか」「どんな人にどんな価値を提供したいのか」という問いなくして、集客の成果はありえないのです。
世の中の企業が直面している課題は何ですか。
根本的な課題は、「よりよい集客方法は何か」ですね。これまでの営業のやり方では、うまくいかないとわかってはいるけれども、それに代わる有効なやり方が何かが、判然としない。営業代行にまかせるべきか、SNSがいいのか、WEB広告がいいのか、動画がいいのか……「これからの集客」をめぐって、どの企業も課題を持っているはずですし、先行きの見通しが不安定で悩んでいるのではないでしょうか。
「これからの集客」にあたるのが「ホームページ集客」ということですか。
はい、間違いなくホームページ集客は、これからのデジタルな時代で重要なウェイトを占める集客手段となっていきます。しかし多くの企業が「ホームページを集客手段として活用できていない」というのが現状です。しかも当人たちが、課題の意識すら持っていない。
それはホームページを持っているすべての人に言えることなのですね。
はい。実際に問い合わせに来るお客様は「ホームページ集客がなかなかうまくいかない」という明確な需要がある場合が多いのですが、それは氷山の一角であり、実は水面下には、膨大な数の「ホームページで集客力をアップできるのに気づいていない層」が眠っているのです。
エレメントはどういうビジネスモデルですか。
一つはホームページ制作費です。もう一つはWEBマーケティングサポートの顧問料です。後者の顧問料が収益の柱ですね。WEBマーケティングサポートは、クライアントの収益向上に貢献するという重要な仕事ですから、「伴走し続ける」という熱意で取り組んでいます。
WEBマーケティングサポートとは具体的にどういう内容ですか。
戦略を構築するWEBディレクター・記事を書くライター・サイトをデザインするWEBデザイナー・サイトの保守を行うWEBエンジニアのワンユニットで、クライアントの集客を一気通貫でサポートする。それがわたしたちの「WEBマーケティングサポート」です。
WEBマーケティングサポートの大きな特徴は何ですか。
一言でいうと「自社理解の深いWEBマーケティング部門を会社の外につくれる」です。そもそも企業がWEBマーケティング部門を内製化するのは、非常に労力とコストがかかることです。育てるのがとても大変で、成果があがるまでに時間もかかります。
しかしWEBマーケティングサポートを使えば、WEBのプロ集団をワンユニット丸ごと外製化できます。しかもマーケティングのプロとして、自社理解を深めたうえで現実的な戦略を練ることもできる。
これまでポッカリと空いていた「ホームページ集客部門」の穴を埋めるようなイメージですね。
そう捉えることもできますが、それ以上にわたしたちは、「社長と同じ目線で事業の未来を真剣に考えられる伴走者」という意識のほうが強いですね。IT技術の不足を補うことは当然大事ですが、それだけでは、真の価値を提供できているとは言えない。わたしはそう考えています。
これまでにお客様に言われて嬉しかったことはありますか。
「エレメントとは、これから20年、30年もずっと付き合いが続くんだから、よろしく頼むよ」と言われたことです。
このクライアントは、ホームページ集客する前は、売上が伸び悩んでいた銃砲店でした。オーナーは銃にかけては超一流のプロでしたが、パソコンがとても苦手な方で、集客方法にとても困っていました。しかしWEBマーケティングサポートを通じて、売上が何倍にも大幅アップし、いまではWEBに問い合わせが安定してくるようになり、好循環が生まれています。
いまの事業に活きている「失敗」はありますか。
大きくふたつあります。
まずひとつは、僕自身が成長できたという意味で「スタッフさんと対等に接する」という姿勢が大きな学びでした。
若い頃は、「給料を払っているんだから」「仕事をつくっているんだから」という考え方だったんですが、それは間違っていました。あるとき、スタッフとして一緒に働いていた友人が、机をバンと叩いて飛び出してしまったこともあります。
対等でなければ、言いたいこと・言わなければならないことも、言えない。そして、言いすぎてしまうこともある。その関係性では、本人の可能性をつぶしてしまう。「人」の失敗がとても大きな学びでした。
いまのメンバーが定着するようになったのは、そうした学びが活きているからなのかな、と思います。
もうひとつは、「何のために仕事をしているのか」という学びです。若い頃は、寝ないで仕事をして寝ないで遊ぶ、なんていう無茶をして家族が身体を壊したことがあります。その出来事を通じて、「何のために仕事をして、何を残し、どんなふうに憶えられたいのか」と深く考えるようになりました。いまのコアバリューにつながる考え方です。
このインタビューでは、最後に「人生観」について答えてもらっています。そこで質問です。今井代表は何によって憶えられたいと思いますか?
「人とビジョンに尽くした人」と覚えられたいですね。
