Webマーケティングにおいて、オウンドメディアやブログの運営は欠かせない施策の一つです。
しかし、「とりあえず記事やコンテンツをあげていけばいい」と闇雲に進めてしまい、思ったような成果が出ずに悩んでいる担当者様も多いのではないでしょうか?
実は、SEOで成果を出すために最も重要なのは、執筆前の「キーワード設計」と「コンテンツ構成」にあります。どんなに良い文章でも、設計図が間違っていればユーザーには届きません。
今回は、私たちエレメント社内で実際に実践している、「キーワードの選び方」から「サイト構造の設計手順」まで、そのノウハウを余すところなく公開します。
これからメディアを立ち上げる方、伸び悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
SEOは「準備」で決まる!キーワード選定の基礎知識
記事を書き始める前に、まずは「どのキーワードを狙うか」という戦略が必要です。
ここをおろそかにすると、後の効果測定が難しくなり、なぜ成功したのか、あるいは失敗したのかの要因分析ができなくなります。
キーワードを選定する上で、まずは大きく以下の4つの検索クエリ(ユーザーの検索意図)の分類を理解しておきましょう。

- Doクエリ(~したい): 「〇〇 方法」「〇〇 始め方」など、何かアクションを起こしたいという意図。
- Knowクエリ(~知りたい): 「〇〇とは」「〇〇 知識」など、情報やノウハウを知りたい意図。
- Goクエリ(~行きたい): 「〇〇 観光」「〇〇 場所」など、特定の場所やサイトに行きたい意図。
- Buyクエリ(~買いたい): 「〇〇 通販」「〇〇 価格」など、商品購入や申し込みなどのコンバージョン(CV)に直結する意図。
また、検索ボリューム(検索数)による分類も重要です。
- ビッグキーワード(目安:1万〜): 競合が多く、上位表示が難しい。
- ミドルキーワード(目安:1,000〜1万): 2〜3語の組み合わせで構成されることが多い。
- スモール(ロングテール)キーワード(目安:1,000以下): ニーズが明確でコンバージョンに近いが、検索数は少ない。
これらを組み合わせ、サイトのフェーズに合わせて適切なキーワードを狙うことが大切です。
失敗しないキーワード選定「3つの基準」
無数にあるキーワードの中から、自社が狙うべきものを選ぶ際、私たちは以下の「3つの基準」を設けています。社内の研修でも繰り返し確認している重要なポイントです。
1. 自社メディアが競合に勝てるか?
中小企業が戦う場合、政府機関や病院、大手企業のドメインが上位を独占しているキーワード(YMYL領域など)で真っ向勝負しても勝つのは困難です。
自社の専門性が活き、競合と差別化できるポイントを見極める必要があります。
2. 十分な検索ボリュームがあるか?
特にサイトの立ち上げ初期は、まずは認知拡大(PV数)を目標にすることもあります。
コンバージョンしやすいスモールキーワードのほか、一定の流入が見込めるボリュームのあるキーワードも戦略的に狙っていく必要があります。
3. サイトの目的(CV)に貢献するか?
これが最も重要です。単にPV数だけを稼ぐ記事を量産しても、売上やお問い合わせに繋がらなければビジネスとしての意味がありません。
「そのキーワードで入ってきた人は、自社のサービスに興味を持つか?」という視点を常に持つことが肝心です。
この3つのバランスを見ながら選定を進めることが、成功への近道です。
実践!キーワード抽出から選定までの具体的ステップ

では、実際にどのようにキーワードを抽出していくのか、私たちが実践している手順をご紹介します。
1. 自社獲得キーワードの抽出
まずは「Google Search Console」を使い、現在のサイトがどのようなキーワードで流入を獲得しているか(過去3ヶ月程度)を洗い出します。
ここから、今後コンテンツの軸となる「コアキーワード」のヒントを探ります。
2. 競合サイトのキーワード調査
次に、競合サイトやベンチマークしているサイトが獲得しているキーワードを調査します。
「Ahrefs(エイチレフス)」や「ラッコキーワード」などのツールを使い、競合がどのようなキーワードで流入を得ているかを抽出し、CSVなどでリスト化します。
3. 関連キーワードの徹底的な洗い出し
さらにツールだけに頼らず、自社のターゲット(ペルソナ)やサイトのコンセプトに立ち返り、「ターゲットが検索しそうな言葉」を自らの頭で考えて派生させます。
ツールでは拾いきれないニッチなニーズを取りこぼさないための重要な工程です。
サイト構造を強化する「ピラー・クラスター」戦略
キーワードを出し切ったら、それらを整理してコンテンツの設計図を作ります。ここで意識したいのが「ピラー(柱)コンテンツ」と「クラスター(群)コンテンツ」という考え方です。

コアキーワード(ピラー)を決める
まず、サイトの軸となり、コンバージョンに貢献する「コアキーワード(親テーマ)」を10〜20個程度定めます。
例えば、「仮眠」というテーマを狙う場合、「仮眠とは?」のような、そのトピック全体を網羅する記事がピラーコンテンツとなります。
クラスター記事で支える
ピラーコンテンツが決まったら、その詳細や補足となるキーワード(例:「仮眠 時間」「仮眠 効果」「仮眠 取り方」など)をクラスターコンテンツとして配置します。
【構成のポイント】
- ピラーから書く: 基本的には、大元のテーマであるピラー記事から作成します。ピラー記事の中に、各クラスター記事への内部リンクを設置し、ユーザーが情報を深掘りできるようにします。
- 内部リンクで評価を高める: クラスター記事(詳細)からピラー記事(まとめ)へ、またその逆へと内部リンクを繋ぐことで、サイト全体の専門性と評価を高めます。
注意!「カニバリゼーション」と検索意図の重複

キーワードを整理する際、最も気をつけなければならないのが「カニバリゼーション」です。
これは、似たようなキーワードで複数の記事を書いてしまい、検索エンジンが「どの記事を評価すればいいかわからない」状態になることです。
例えば、「仮眠 何分」と「仮眠 時間」というキーワードがあったとします。
これらを実際に検索してみて、検索結果の上位に同じような記事が並んでいる場合、Googleは「ユーザーが求めている答え(検索意図)は同じ」と判断しています。
この場合、無理に2つの記事に分けず、1つの記事内で両方のキーワードを網羅する方が、評価が分散せず、上位表示されやすくなるケースもあります。
※ただし、現時点ではそれぞれのキーワードニーズに分けた記事が存在していないだけで、各キーワードごとにニーズを分けて対策すべく記事を2つ書く場合も状況に応じて必要です。
そのため、キーワード選定の最終段階では、目視で実際の検索結果(SERPs)を確認し、重複しそうなものは統合する作業が欠かせません。
成果が出るまでの期間と心構え
これだけの準備をしてコンテンツを投稿し始めても、すぐに結果が出るわけではありません。
私たちが支援している各クライアントの実績を見ても、新規でサイトを立ち上げ、キーワード設計に基づいたコンテンツ配信を開始してから、目標PVなどの一定の成果が見え始めるまでには、およそ半年から1年の期間を要することが多いです。
しかし、最初にしっかりと設計を行い、ユーザーのニーズ(検索意図)に応えるコンテンツをコツコツと積み上げていけば、1年後にはしっかりと資産となるメディアに育ちます。
まとめ
キーワード選定は、地道で時間のかかる作業です。しかし、ここを丁寧に行うかどうかが、その後のメディアの成長を大きく左右します。
- 3つの基準(競合・ボリューム・目的)でキーワードを選ぶ
- ピラー(親)とクラスター(子)の構造を作る
- 検索意図を見極めて、情報の重複(カニバリ)を防ぐ
これらを意識して、ぜひ「競合との差別化を図るコンテンツ設計」に挑戦してみてください。
エレメントでは、こうした戦略的なキーワード設計に基づいたコンテンツマーケティングの支援を行っています。
「自社だけでは設計が難しい」「リソースが足りない」という場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
エレメントに無料相談する >
