BtoBマーケティングにおいて、今や欠かせない施策となっている「ホワイトペーパー」。
競合他社が次々と導入しているのを見て、「自社でも作成したい」と考えているWeb担当者やマーケティング初心者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、「サービス資料や営業資料と何が違うのか?」「具体的にどのような目的で、どんな内容を書けばいいのか?」と悩むケースも少なくありません。
本記事では、ホワイトペーパーの基礎知識から、マーケティングにおける目的・効果、そして成果を出すための型や制作のポイントまでをわかりやすく解説します。
ホワイトペーパーとは?基礎知識と3つの目的

ホワイトペーパー施策を成功させるためには、まずその定義と「何のために作るのか」を正しく理解することが重要です。
ホワイトペーパーの定義とサービス資料との違い
ホワイトペーパーとは、顧客の「課題解決」や「ノウハウ提供」を目的としてまとめられた資料のことです。
サービス資料・営業資料との最大の違いは「視点」にあります。
サービス資料が「自社商品がいかに優れているか」という売り手視点で作られるのに対し、ホワイトペーパーは「読者がどんな課題を抱えており、どうすれば解決できるか」という顧客視点で作られます。
そのため、サービスに直接的な興味がない潜在層に対しても、情報収集の手段としてダウンロードしてもらいやすいという特徴があります。
ホワイトペーパーマーケティングの主な3つの目的
ホワイトペーパーを作成・活用する目的は、大きく以下の3つに分けられます。
- リード獲得(新規顧客との接点作り)
- リード育成(ナーチャリング)
- 受注・クロージング(営業現場での活用)
リード獲得(新規顧客との接点作り)
最も一般的な目的です。
Webサイトや広告、SEO記事からのダウンロードと引き換えに、企業名や担当者名、メールアドレスなどのリード(見込み顧客)情報を獲得します。
リード育成(ナーチャリング)
過去に展示会などで獲得したものの、そのまま眠ってしまっている「見込み客リスト」に対し、メルマガなどでホワイトペーパーを提供します。
定期的な情報発信で信頼関係を構築し、再検討のきっかけ(掘り起こし)を作ります。
受注・クロージング
営業現場で顧客を説得するための客観的なデータや事例として活用することで、サービス資料だけでは後押しが足りない場面で受注角度を高めるための武器となります。
ホワイトペーパーを活用するメリットと期待できる効果
ホワイトペーパーをマーケティング施策に組み込むことで、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。
1. リード獲得のハードルを下げ、母数を最大化できる
BtoBサイトのコンバージョン(CV)地点は、「お問い合わせ」や「サービス資料請求」などに限られがちです。
しかし、これらは「営業担当から連絡が来るかもしれない」という心理的ハードルが高く、情報収集段階のユーザーは離脱してしまいます。
そこで「ホワイトペーパー」というハードルの低いCVポイントを用意することで、これまで取りこぼしていた潜在層のリード情報を獲得できるようになります。
広告配信においても、「お問い合わせ」を目的とするより、「ホワイトペーパーの提供」を目的とした方が、リード獲得単価(CPA)を大幅に安く抑えることができるでしょう。
2.汎用性が高く、「資産」として活用できる
ホワイトペーパーは、一度作れば長く使える「資産性の高い」コンテンツです。
自社サイトへの設置はもちろん、以下のように様々な施策と連動させることができます。
- 広告配信(メタ広告など)のクリエイティブとして活用
- メルマガのコンテンツとして配信(1つの資料を分割して複数回配信することも可能)
- 展示会やウェビナーでの配布資料や集客フックとして活用
- インサイドセールスが電話営業をする際の情報提供ツールとして活用
このように1つのホワイトペーパーから多展開できるため、マーケティングの打ち手が大きく広がるでしょう。
【目的別】ホワイトペーパーの主な種類4つ
ホワイトペーパーと一口に言っても、ターゲットの検討フェーズによって刺さる内容は異なります。
ここでは代表的な4つの種類を紹介します。
自社の目的に合わせて選んでみてください。
1. ノウハウ系(課題解決型)
対象:潜在層~準顕在層
業界の基礎知識や、業務効率化のノウハウなどをまとめた資料です。
「〇〇の教科書」「〇〇を成功させる5つのステップ」などがこれにあたります。
多くの人から興味を持たれやすく、ダウンロード数(リード獲得数)を最大化したい場合に最初に作成すべき型です。
自社のオウンドメディアですでに成果が出ているSEO記事があれば、それをまとめて再編集するだけでも立派なノウハウ系ホワイトペーパーを作ることができるでしょう。
2. 調査データ・レポート系
対象:潜在層~準顕在層
業界の動向や市場調査のアンケート結果などをまとめたレポートです。
自社独自の調査データを用いるため、他社にはない「独自性」と「信頼性」をアピールでき、他社との差別化を図りやすいのが特徴です。
3. 事例紹介系
対象:顕在層(比較・検討層)
自社サービスを導入した企業の成功事例や、業界別の導入事例集です。
すでにサービスに興味を持っている層が、「自社に似た企業はどう使っているか」「どのような効果が出たか」を疑似体験するためにダウンロードします。
より商談や受注に直結しやすいコンテンツといえるでしょう。
4. テンプレート・診断シート系
対象:潜在層(情報収集層)
日々の業務ですぐに使えるExcelのチェックリストや、課題を可視化する診断シートなどを提供します。
ユーザーにとって実用性が高く、手軽にダウンロードされやすい反面、サービスへの興味関心はまだ薄いため、ダウンロード後のリード育成(ナーチャリング)が重要になります。
失敗しないホワイトペーパー制作のポイント

最後に、成果につながるホワイトペーパーを制作するために押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
ターゲット(ペルソナ)を明確にする
まず大切なのは、「誰に向けて書くのか」を具体的に設定することです。
業種や役職、抱えている課題、置かれている状況まで明確にしないと、内容がぼやけてしまい、結果として誰の心にも刺さらない資料になってしまいます。
例えば「マーケティング担当者」といっても、BtoB企業とBtoC企業では課題が異なります。
想定読者をできる限り具体化し、その人が本当に知りたい情報を中心に構成することが重要です。
ゴール(CTA)を明確にする
ホワイトペーパーは、「読んで満足」で終わってしまっては意味がありません。
読了後にどのような行動をとってほしいのかを、あらかじめ設計しておきましょう。
例えば、自社サービスへの問い合わせ、事例ページへの誘導、セミナー申し込みなどが考えられます。
このゴール=CTA(行動喚起)が曖昧なまま制作を進めると、資料全体のメッセージも弱くなってしまうため、最終的な目的から逆算して構成を組み立てることが大切です。
「売り込み」ではなく「顧客の課題解決」を優先する(7:3の法則)
ホワイトペーパーの中で自社サービスの宣伝ばかりをしてしまうと、読者は「営業色の強い資料だ」と感じ、信頼を損ないかねません。
意識したいのは、「有益なノウハウ提供(課題解決)が7割:自社サービスの紹介が3割」程度のバランスです(8:2でも可)。
まずは徹底的に読者の課題に寄り添い、期待を超える価値ある情報を提供すること。
そのうえで自然に自社サービスを紹介する流れを作ることで、初めて「この会社に相談してみよう」という第一想起につながります。
ホワイトペーパーは“売るための資料”ではなく、“信頼を獲得するための資産”という視点を持つことが、成果を出すための第一歩といえるでしょう。
まとめ

ホワイトペーパーは、BtoBマーケティングにおけるリード獲得・育成の強力な武器です。
「売り手視点のサービス資料」とは異なり、「顧客視点の課題解決コンテンツ」であることを意識しましょう。
まずは自社の課題に合わせて「ノウハウ系」「事例系」などの型を選び、顧客の知りたい情報(ペルソナ)と、自社が取ってほしい行動(ゴール)を設計して、最初の1本を作成してみてください。
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