自社の情報資産をセミナーで多くの人に届けたいとは思っても、肝心の人が集まらないという課題に悩まれる企業担当者も多いでしょう。
セミナーで人を集めるには、そもそものセミナー自体が人を惹きつけられる商材になっていなければなりません。誰に、どのような内容を、どうやって、という基本のフローは理解している人は多いと思います。ただ、その思考の深さが今ひとつなばかりに誰にも刺さらない内容になっていてはどれだけ認知を集めようとも参加率が上がりません。
この記事では、セミナー集客失敗の原因から学び、設計で重要な考え方、認知の高め方、さらに申し込み率が高まる方法を解説します。
セミナーで人が集まらない4つの原因
まず、セミナーで人が集まらない原因を押さえておきましょう。
①ターゲットが明確じゃない
ターゲットが明確ではないために、セミナーに人が集まらないことは非常に多いです。
誰かのためにはなるだろう、という広く浅い認識でターゲットを仮定した場合、結局誰も自分ごとに感じることができず、誰の心にも刺さらないセミナーになってしまうため注意が必要です。
ターゲットを広くすることで集客数の増加を期待するかもしれませんが、実際は特定の誰かに絞った方が参加率は高まります。
例えば、あなたがBtoB営業をしているビジネスマンだとして、下記2つのセミナータイトルを見比べてください。
- サラリーマン向け、仕事で成績が上がるコツを公開
- BtoB営業の商談成功確率を高める30のコツを公開
後者の方があなた自身に向けたセミナーだと感じられないでしょうか。
絞ったせいで集客数が減るかもと思うかもしれませんが、同様の悩みを抱えている人は日本だけでも多数いるものです。
何万人規模のセミナーを想定していない限りは、ターゲットを絞り込みましょう。
②セミナーの目的が定まっていない
ターゲットが明確でも、セミナーの目的が伝わっていないと参加まで至りません。
ターゲットがBtoB営業で成果をあげたい人であれば、その人が成果をあげられると期待できる内容でなければなりません。
例えば、
- 営業成績がアップする方法を紹介
などは、一見ターゲットに沿った内容じゃないかと思われるかもしれませんが、同じ営業でもその人の経験値によって悩みは変わります。基礎から学びたい人なのか、基礎から先の応用を求めているのかで内容は変えるべきです。
③集客方法がターゲットに合っていない
ターゲットに合わせた集客方法ではない場合も、期待する人数を集められないでしょう。
40〜50代ビジネスマンに向けた発信がInstagramのみであったり、若い世代向けにメルマガやチラシを配布したりなど。
広告などは、効果的に活用しないと、見込みユーザー以外に広告費を消耗することになります。
ターゲット、セミナーの目的に合わせた集客方法を選定する必要があります。
④ベネフィットが伝わっていない
ベネフィットとは、ターゲットがそのサービスを使った理想の未来です。
よくメリットと混同されがちですが、ベネフィットが伝わるとターゲットの心に響きます。
洗剤であれば、洗浄力が強力なことを伝えるのはメリットであり特徴です。
後述しますが、セミナーに参加する人は、強力なベネフィットを内心で求めています。ベネフィットをしっかり理解して伝えることで、多くの見込みユーザーが参加したくてしょうがなくなるでしょう。
セミナー集客を成功させる設計方法
では、原因をもとにセミナー集客を成功させる方法を順に解説します。
ターゲットを明確にする
開催するセミナーは誰が価値を感じるのか、まずは参加するターゲットを考えるところから始めます。前提として、セミナーに参加する動機は、現状の自分の悩み、課題を解決したいという欲求が起点です。その参加者の悩みを解決し、参加後の変化に期待を持てることが申し込んでもらう必須条件となります。
ターゲットを定め、そのターゲットの悩みを書き出しましょう。
自社にBtoB営業のノウハウがあるのであれば、BtoB営業を行う人が普段成果に悩むことを洗いざらい出し切りましょう。
その悩みを元に、ターゲットを定めます。
仮:BtoB営業で成績が上がらず、何から手をつけていいかわからない人
この人の悩みをできる限り出す。
そこから次の目的設定に進みます。
セミナーの目的を定める
ターゲットが決まったら、セミナーの目的を定めます。
ターゲットがこのセミナーに参加することで、未来がどのように変化するのか。理想の自分へと変化を期待できる内容であることが重要です。
先ほどの、BtoB営業で成績が出ないことに悩むターゲットであれば、そのターゲットの悩みを解決することがセミナーの目的です。
仮にセミナーの目的は、
「初心者から一流営業マンに!BtoB営業で成績が爆発的に向上する方法を公開」
などと定めると、BtoB営業の初心者が対象であることが明確です。
セミナーの中身もぶれることなく進むはずです。
ターゲットが自分ごとに感じられ、セミナーの内容も自分にあった内容で進行するとわかれば、参加する確率は高まるでしょう。
セミナー集客を成功させる認知アップ方法
ターゲットとセミナーの目的が定まったら、そこに合わせた集客方法を選定します。
集客サイトは色々ありますが、セミナーの内容に合わせて、下記を参考に同業種のセミナーがあればまずは参考にしましょう。
無料セミナーを実施する場合は、費用無しで掲載できるサイトが多いので、このあたりはどれでもいいので掲載しておくことをおすすめします。
有料セミナーの場合は、申し込み数に応じて手数料がかかるサイトがありますが、数%なので、ここでどの程度反応があるかを見てもいいでしょう。
その他の集客方法
ポータルサイト以外にも、無料の集客方法や広告を活用した運用方法を紹介します。
SEO
SEO(エス・イー・オー:検索エンジン最適化)は、自社サイトを検索結果で上位表示させる施策です。
自社サイトがあるのが前提にはなりますが、自社サイトにブログを投稿して様々なユーザーを集客することができます。ブログの内容は、ターゲットがセミナーに参加したいと思った理由や、現状の悩みに答えられるものだと参加に促しやすいです。
SEOの利点は、広告費用をかけずに集客できる点ですが、大きなデメリットとして検索上位を取るのに3ヶ月から1年以上かかることもあります。
直近のセミナーに向けて集客を考えている場合には対象外となりますが、長期で考えたときには、費用対効果は非常に高い施策です。
リスティング広告
リスティング広告は、広告費用を支払う代わりに、検索上位に自社ページを表示してくれる手法です。費用は検索するキーワードによって異なり、ユーザーが自社ページを1クリックするごとに発生します。単価は数十円〜数千円など様々です。
競合が流入してほしいと考える、いわば人気のキーワードほど単価が高くなりますので、キーワードの選定が重要になってくるでしょう。
また、ページのタイトル次第でも大きくクリック数が変わるため、まったく運用したことがない場合は少しハードルが高い施策とも言えますが、SEOと合わせて活用すると効果を得やすい施策です。
リマーケティング・リマーケティング広告
呼び名の2種類ありますが、どちらも一緒の性質です。
ここではリターゲティング広告と呼びますが、リターゲティング広告とは、一度自社サイトに訪問したユーザーに対して、その他メディアに移動した際に広告を表示する手法です。
例えばですが、賃貸情報を調べたあとにその他のサイトを見ると、広告部分にさっき見たサイトが表示された経験がないでしょうか。
リターゲティング広告は、見込みのあるユーザーだけに広告を表示できるため費用対効果の高い施策ではありますが、どうしても費用がかかるため、予算がない中で無料セミナーへの集客を考えている場合には、少し荷が重い施策ではあります。
SNS
TwitterやInstagramでの発信も有効です。ここでもまずは、同業種が情報を発信しているか、フォロワーの数は多いかなどを確認して参入するかを判断しましょう。
SEOと同様、短期間で爆発的な集客は期待できませんが、しっかり運営すれば費用対効果は高いです。
セミナー集客を成功させる申し込み率UP方法
集客数アップと合わせて申し込み率を高める施策が重要です。
目的に則ったベネフィットを提示する
セミナー名:初心者から一流営業マンに!BtoB営業で成績が爆発的に向上する方法を公開
このセミナーの集客をするのに、伝えることがメリットの場合とベネフィットの場合とで、どちらが参加したいと思うでしょうか?
営業で商談相手とのコミュニケーションがうまくなる
営業成績が上がって社内評価が高まり、給与も増えて家族サービスの質
これが最適なベネフィットかどうかは別として、サービスのメリットだけで終わるのか、そのターゲットのメリットを獲得したあとの未来まで提示できるかで反応は変わります。
多くのターゲットは、メリットは想像できても、理想の未来までは描けていないことが多いです。ターゲットに気づきを与えることができれば、そのセミナーへの関心がぐっと高まるでしょう。
「ダイエットが成功する」ではなく、「どんなおしゃれな服も着こなせるスタイルに」「少し食べたくらいじゃ太らない体質を作れる!」など、そうなりたい!と思える内容を伝えましょう。
それには、自社サービスの特徴をしっかり理解することが重要です。
その特徴、例えば「ダイエットが成功する」に対して、「だからどうなる」などと問いを重ねることで、ベネフィットが浮かんでくると思います。
UI・UXの向上させる
ここはすぐに改善は難しいですが、FV(ファーストビュー:サイトを開いた時に最初に見えるエリア)にサービスの特徴などが一目でわかるのがベストです。
また、デザインや活用のしやすさはポータルサイトが非常に参考になります。
セミナーの説明文やその価値、体験者の声などの情報に加え、申し込みボタンの位置や、申し込みフォームの入力項目数なども真似できる部分は真似ましょう。
まとめ
セミナー集客がうまくいかない原因と、成功させるためのポイントを解説させていただきました。
- ターゲットが明確じゃない
- セミナーの目的が定まっていない
- 集客方法がターゲットに合っていない
- ベネフィットが伝わっていない
- 1.設計方法
- ターゲットを明確にする
- セミナーの目的を定める
- 2.認知アップ方法
- セミナーポータルサイト
- 自社サイトでのSEO
- リスティング広告などの出稿
- SNSでの宣伝
- 3.申し込み率を上げる方法
- 目的に則ったベネフィットを提示する
- UI・UXの向上させる
以上です。
できる部分からでも実施して行けば、必ず今より成果は上がります。
特に設計ではマーケティングの知識、集客・申し込み数改善にはWEBマーケティング独自の知識などが必要なので、根気よく取り組むことで他社より秀でた成果を得られるでしょう。
弊社では、WEBマーケティングを支援、実行するサービスを行っております。一部のフェーズだけわからない場合や、全てを一度サポートしてほしいとお考えの方は、一度無料相談からご連絡ください。
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