オウンドメディア運用において、記事数が増えてくると直面するのが「過去記事をどう扱うか」という課題です。
検索順位が伸び悩んでいる記事、惜しい順位にいる記事、コンバージョン(CV)は発生しているのに閲覧数が少ない記事……。これらを放置するのは、非常にもったいないことです。
そこで今回は、我々が実践している「過去記事修正(リライト)」の具体的な手順をご紹介します。
これまで積み上げてきた資産を、さらなる成果に繋げるためのポイントを解説するので、コンテンツ制作に携わる方はぜひ参考にしてください。
1. どの記事をリライトすべき?高い効果をもたらす「5つの選定基準」
まずは、リライトの効果を最大化するためには、Googleサーチコンソール(サチコ)やGA4のデータをもとに、「伸びしろのある記事」を見極めることが重要です。
弊社では、以下の5つの基準で優先順位をつけています。

① タイトル変更だけで改善が見込める記事
- 特徴: 検索順位が高く(上位表示)、表示回数も多いが、クリック率(CTR)が低い。
- 対策: 中身を大きく変える必要はありません。タイトルやディスクリプションがユーザーの興味を惹いていない可能性があります。魅力的なタイトルに変更するだけで、即効性が期待できます。
② 本文のクオリティ修正で順位アップを狙う記事
- 特徴: 検索ニーズがあり表示回数は多いが、検索順位が8位〜12位(2ページ目付近)で停滞している。
- 対策: あと少しでトップページ(1〜10位)入りできる「惜しい記事」です。本文の構成見直し、情報の網羅性強化、競合との差別化を図り、一気に上位表示を狙います。
③ 離脱率改善・CV設計を見直すべき記事
- 特徴: 上位表示されておりクリック率も高いが、CV(コンバージョン)に繋がっていない。
- 対策: 集客はできているので、記事内での導線を改善します。内部リンクの配置、CTA(お問い合わせボタンなど)の文言やデザイン、まとめ部分の訴求を見直します。
④ 「隠れ優良記事」を上位へ押し上げる
- 特徴: すでにCVが発生しているが、検索順位は5位以下である。
- 対策: 現状の順位でも成果が出ている「稼げる記事」です。順位を上げればアクセス数が増え、比例してCV数も倍増する可能性があります。
⑤ 情報の鮮度が重要な記事
- 特徴: 「2023年版」など年号が古い、制度改正や料金改定があったジャンル。
- 対策: 古い情報の放置はSEO評価を下げます。常に最新の状態に保つようメンテナンスが必須です。
2. 順位下落を防ぐ!リライト時に押さえておきたい注意点
記事を選定していざリライト作業に入る前に、注意すべきポイントがあります。良かれと思って修正した結果、かえって順位を落としてしまうリスクがあるためです。

上位表示(1位〜4位)の記事は大幅に変えない
すでに検索エンジンから高く評価されている記事を大幅にリライトすると、評価基準が変わり順位が急落する恐れがあります。
上位記事は微調整にとどめ、8位〜12位の記事を上位に上げる施策に注力するのが鉄則です。
「伝わりやすさ」と「スマホ表示」を最優先する
いくら情報量が豊富でも、読みづらい記事はユーザーに離脱されます。
- 視覚要素: 適切な画像、図解、動画は入っているか?
- スマホ対応: 改行や段落の長さは適切か?(PCでの作業だと見落としがちです)
- 言葉選び: 専門用語を多用せず、ターゲット層に合わせた言葉になっているか?
これらを意識し、ユーザー体験(UI/UX)を高めることが現在のSEOでは非常に重要です。
3. 【実践編】過去記事修正の具体的な5つのステップ

ここからは、実際に私たちがリライトを行う際の手順をステップ形式で解説します。
STEP 1:記事の選定
前述した5つの基準に基づき、ツールを使ってリライト対象の記事を決定します。
STEP 2:現状の分析(キーワードのズレを確認)
対象記事のURLをサチコに入力し、「流入キーワード」「順位」「CTR」を確認します。
ここで重要なのが、「当初想定していなかったキーワードで流入していないか」という視点です。
例えば、「卵かけご飯 毎日」を狙って書いた記事が、実際には「卵かけご飯 栄養」で多く表示されている場合があります。
STEP 3:キーワードのシフトチェンジ
意図せぬキーワードでの流入やCVが多い場合、リライトの軸を「実際に取れているキーワード」にシフトするのが有効です。
「栄養」での流入が多いなら、見出しに栄養価の詳細を追記したり、タイトルに「栄養」を含めたりすることで、取りこぼしていた層を獲得できます。
STEP 4:リライトの目的を明確化
- クリック率向上(タイトル改善)
- 順位アップ(網羅性強化)
- CV率向上(導線改善)
「何のために修正するのか」を明確にします。
STEP 5:構成の再構築とライティング
競合上位記事と比較して「不足している要素」や「自社でしか打ち出せない訴求」を洗い出し、記事をブラッシュアップします。
4. プロが教える!クリックされるタイトルを作る「5つの鉄則」
選定基準①で挙げた「タイトル改善」について、具体的にどうすればクリック率が上がるのか、5つのテクニックをご紹介します。

- 検索キーワードを前方に含める
PCやスマホでタイトルが省略されても、何についての記事か一目でわかるようにします。 - 答えをストレートに伝える
「〜の方法を紹介」とするより、「〜は〇〇で解決」のように、タイトルだけで得られるベネフィットを提示します。 - 簡便性を追加する
「たった5分で」「初心者でもわかる」といった言葉を添え、読むハードルを下げます。 - 権威性を持たせる
「プロが直伝」「〇〇専門医監修」など、情報の信頼性を担保します。 - 意外性を盛り込む
ユーザーの常識を覆すフレーズで興味を惹きつける。(ただし本文での裏付けが必須)
タイトル改善のポイントは、以下の記事でも詳しく解説しています。
5. リライト後の効果測定:やりっ放しにしない
リライトは修正して終わりではありません。
修正後、2〜3ヶ月は経過観察を行いましょう。リライト直後は再クロールの影響で一時的に順位が下がることもありますが、焦らず様子を見ます。
【効果事例】
ある医療系クライアント様の記事で、リライトを行いました。数ヶ月後、検索順位自体は大きく変わりませんでしたが、「クリック率」と「流入数」は約2倍に増加しました。
これは、タイトル変更によるCTR向上と、見出し追加によって「拾えるキーワードの幅」が広がった結果です。
順位だけにとらわれず、トータルの流入数やCV数がどう変化したかを検証し、PDCAを回すことが成功への近道です。
まとめ
過去記事は、オウンドメディアとして運用するWEBサイトにとっては貴重な資産です。
適切な選定と手順でリライトを行えば、新規記事を量産するよりも効率的に成果を上げることができます。
まずはGoogleサーチコンソールを開き、「表示回数は多いのにクリックされていない記事」や「惜しくも2ページ目にいる記事」がないか、チェックすることから始めてみましょう。
「分析の仕方が難しい」「リライトのリソースが足りない」とお悩みの方は、ぜひ一度エレメントまでご相談ください。現状のサイト分析から、最適なリライト戦略をご提案させていただきます。
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