エレメントアシスタントディレクターの「もーりー」ことモリカゲが、SEOの基礎知識を身につけるために先輩からおすすめされたことで読み込んだ、西山悠太郎、小林睦[著]『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』(株式会社マイナビ出版社、2018)を概要からおすすめポイントまでご紹介します。
SEO対策初心者向けのおすすめ本を探しているという方は、ぜひこの記事を参考にして探してみて下さい。
『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』概要
本書はGoogleが公表している一次情報を元に、SEO対策の基本原則から具体的な実装、運用までを網羅的に紹介しています。
また、SEO担当者だけでなく、マーケティング担当やエンジニア、ディレクター、デザイナーなど業種を問わず役立つ情報が数多く盛り込まれています。
『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』要約
本書は10個のチャプターから構成され、4部に分割できる内容となっています。今回は、チャプターを4部に分けた際の構成で要約をご紹介していきたいと思います。
Chapter1「SEOの基本」について
Chapter1では、SEO対策の必要性についてやHTMLの基礎を解説しているので、SEOに初めて触れる方はここから読み始めるのがおすすめです。
本書でまず初めに紹介しているのは、SEO対策の必要性についてです。
検索エンジンでは、検索した結果として「リスティング広告」と「自然検索結果」の2つの内容が表示されます。
ここでは、リスティング広告は広告料を払わなければ上位に表示されなくなってしまうことを「賃貸型」、時間をかけてSEO対策がされ自然検索結果で上位に上がっていくようなサイトを「持ち家型」と例え、SEO対策に取り組んだWebサイトは「一生ものの持ち家のように資産となる」と述べています。
この様にして、SEO対策に取り組んだWebサイトはユーザーを集めることができる資産となり、他のリスティング広告などの集客チャネルと比較しても優位性があるといった内容を紹介しています。
その他、検索エンジンの変遷の歴史やHTML構造の基礎を解説していますので、SEOに初めて触れる方は特にこの後の内容の理解を深める為にもぜひきっちりと読み込んでおきましょう!
Chapter2「マイナス評価を回避するSEO」について
2つ目のパートで紹介しているのは、「マイナス評価を回避するSEO対策」についてです。
SEO施策には、「マイナス評価を回避する施策=マイナスをゼロにするSEO」と、「プラス評価を得られる施策=ゼロからプラスにするSEO」に大別され、ここではマイナス評価を回避するSEO対策をメインに紹介しています。
マイナス評価を回避するSEO対策の基本には、「1URL1コンテンツの原則」があります。検索結果に表示され、かつユーザーにとっても分かりやすいページにするには、他のURLに重複する様なコンテンツを作らないなどのルールを守っていく必要があります。
他には、SEOの特別な対策として「エラー対応」と「スパム対応」について紹介しています。
「エラー」とは、ユーザーが情報を求めてページにたどり着いたが、エラーページに遭遇してしまうことであり、エラーページではユーザーがサイトの情報を見ることができないため、離脱率が上昇し、サイト自体の評価を下げてしまう恐れが生じます。
他にも、「スパム行為」をしてしまっていないかを確認する必要があります。
例えば、コピーした内容のコンテンツ、広告のみで構成されたコンテンツ、人工的に被リンクを作成する、コンテンツと無関係なリンクを貼り付ける行為などが挙げられます。これらは、意図せずともやってしまっている場合があるため、スパム行為に当てはまっていないか確認して改善していく必要があります。
Chapter3〜9「プラス評価を得るためのSEO」について
Chapter3〜9では、マイナス評価を回避するSEOに続き、プラス評価を得るためのSEOについて盛りだくさんに紹介しています。
プラス評価を得るためのSEO施策として全ての基礎となるのは「ユーザーにも検索エンジンにも分かりやすいサイト構造を設計すること」です。
綺麗にカテゴライズされたWebサイトの階層構造や、内容を想起しやすい名前のURLは、ユーザーや検索エンジン、ひいてはWebサイト管理者にとっても分かりやすいものとすることができます。そのためまずは分かりやすいサイト構造を設計することが必要だと、本書では述べられています。
他にも、Chapter3〜8ではSEOのプラス評価に必要な内部要素である、Googlebotの制御をして見てもらうべきページを見てもらう方法、SSL化をしてセキュリティをアップさせる方法、サイトの高速化をして離脱率を減らす方法、ユーザーニーズに答えるコンテンツSEOにしていく方法などの具体的な対策方法を紹介しています。
Chapter9では、外部要素である「被リンク」「サイテーション」について紹介しています。この様に、プラス評価を得るためのSEO対策には、内部要素と外部要素の2つの視点を持って取り組むことが必要だと本書は述べていました。
Chapter10「モニタリング・保守」について
本書の最後のChapterでは、「モニタリング・保守」について紹介しています。
SEO対策は、内部施策と外部施策で完了するわけではなく、施策の効果検証や改善点の把握、問題検知などのためには各種のモニタリングも重要です。SEOの施策は翌日に効果を発揮するものではありませんが、数値の傾向として上昇トレンドであれば、その施策の効果があったと判断することができます。
SEOの基本的なモニタリングは、検索からCVまでのフローをウォッチすることです。まずユーザーが検索をかけた際に、自サイトが表示されるにはそもそもページがインデックスされている必要があります。インデックスされている状況で、自サイトが表示される回数は検索順位に左右される状態となります。
そして次の段階としては、検索時に表示回数やクリック数、CV数の計測をした結果から改善を測っていく必要性があります。
他にも、これまでの内容で触れて来なかった「URL・ドメインの変更」や「コンテンツシンジケーション」など、特殊なケースへの対応や注意事項なども補足で紹介してくれています。
『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』が私のタメになったこと
本書の内容で私のタメになったと思うことはChapter8 コンテンツSEOの中で、コンテンツの作成について紹介しており、「ユーザーのニーズを満たすコンテンツ」の基礎的な考え方から、具体的な作成方法までの流れを学ぶことができました。
アシスタントディレクターとしてコンテンツの企画に取り組ませて頂いている私としては、検索ユーザーのニーズを深堀して企画を立てていくというのが今の課題でもあったので、本書の具体的な実践内容を日々の仕事にも生かしていこうと思いました。
また、自分がまだまだ把握仕切れていなかったSEOの内部・外部の対策方法が網羅的に詰め込まれていたので、SEO対策の全体像を掴むことができました。今後も何度も読み返すことで、基礎知識を忘れずに仕事に取り組んでいきたいと思っています。
『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』の面白い所!
私が本書の面白いと思った点は、難しそうな言葉や内容でも「例えを用いて噛み砕いて説明してくれているところ」です。
例えば、冒頭のChapter1で検索結果の表示には「リスティング広告」と「自然検索結果」があり、それは家で例えると「賃貸型」と「持ち家型」と紹介していた様に、分かりやすい例えで紹介してくれます。
この様に、例えを用いて説明してくれているのでSEOの全貌をまだ掴めていない人でも、頭の中でイメージしながら理解を深めていくことができるというところが読みやすく、面白いと思えたところです。
この本がおすすめの人
私のおすすめ度としては、「★★★★☆」。
星5個中、星4つでおすすめさせて頂きたいと思っております。
特におすすめさせて頂きたいのは、マーケティング担当やエンジニア、ディレクター、デザイナーなど業種を問わず「SEOの基礎知識」を身に付けたいと思っておられる方です。
本書の冒頭では、「好きなChapterから読んでも良い」と記載されていますが、SEOについて初めて触れるという方はChapter1から順を追って読み進めることで、理解度をより深めていくことができるのかと思います。
感想・まとめ
今回は、エレメントアシスタントディレクターの「もーりー」こと森影が『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』の概要からおすすめポイントをご紹介致しました。
私もまだまだ勉強中の身ですので、さらにおすすめの本を見つけた際にはぜひこのブログシリーズでご紹介させて頂けたらと思っています。1日でも早く一人前のディレクターとなれる様、努力していきます!
この記事を最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
下記の記事では、エレメントスタッフがSEOの知識を深めるための参考書籍を様々に紹介しています。自分にあった書籍をお探しの方はぜひ一度ご覧下さい!