多くの企業や個人が、ネットショップを活用して販路を広げようとは思いつつも、売上が上がらず、また改善の打ち手も浮かばないというケースをよく聞きます。
ネットショップが軌道に乗るまでには多くの準備に加えて、継続的な施策の打ち出しと改善が必要です。
準備には集客の方法から始まり、サイトの商品情報を整えたり購入のフローを最適化したりなどのさまざまな要素がありますが、これらを全て完璧にこなすことは非常に難しいでしょう。
ただ、これから示すことを一つずつ順に行えば、個人でも0から売上を上げてネットショップを軌道に乗せることは十分に可能です。
まずあなたの現在地を把握してもらうために、よくある失敗例をお伝えした上で、売上が上がる仕組みを体系的にまとめてお伝えしますので、ネットショップ運営で悩む方はぜひ実践してください。
【失敗例】ネットショップが軌道に乗るまでの4つの確認
まずは、ネットショップが軌道に乗るまでに多くの企業ができていない失敗例を確認し、自身のネットショップと照らし合わせて現在地を把握しましょう。
1、集客の仕組みがない、またはできていない
集客の仕組みを考えることは大前提です。
- 集客の方法を考える
- 集客を戦略的に始める
シンプルですが、実はできていない方が多いです。ネットショップは作るだけだと集客はできません。ネットもリアルな世界と同様、例えば人通りのない路地裏にお店を建てて、知られる努力をしなければ一向に買われないことを知っておきましょう。そのため、集客の方法を考えなければなりません。
主な集客の方法は、SEO対策やリスティング広告などがありますが、これらの方法をしっかりと戦略的に行わなければ効果を実感することは難しいです。さらにSNSなども、これらの方法は競合他社も戦略的に活用するため、先ほどのSEO対策などと同様、戦略なしで突っ込んでもなかなか人が集まるサイトにはならないでしょう。
つまり、戦略的に集客を行う必要があります。その方法は後ほど解説します。
2、商品・サービスの魅力を伝えきれていない
集客ができると、次はその人たちが実際にページを見て商品、サービスを検討します。その重要な機会で、商品ページの説明文が短く、また写真も少なかったために興味を引けず、すぐにサイトを離れられては非常にもったいないです。
商品を魅力を伝えるには、メリットだけではなくベネフィットが重要です。ベネフィットについても後述します。
また、商品の良さを伝えるだけでは当人からのアピールを聞かされたに過ぎないため、他人の意見を参考にしたくなるところで口コミをうまく活用しなければなりません。
商品説明で魅力に惹かれ、口コミで安心を獲得できれば購入率は上がるでしょう。
3、購入のしやすさを考えられていない
購入のしやすさは非常に重要ですが、どのようにしたらいいかの正解はないため施策を出すことが難しいという方もいると思います。重要なのは、サイトに来た人が商品を見定めるのにわかりやすい商品情報の配置と、購入までの動線がシンプルで簡単であることを押さえておきましょう。一般的にネットショップのフォーム通過率は65%と言われています。
この数字からわかるように、購入しようと情報入力フォームに進んだけど、35%はそこで離脱してしまっているということです。
あくまで平均のため、使いにくい部分、わかりにくい説明などがあった場合はこれより下回ることになり大きな機会損失となります。
4、リピーターを生み出し続ける仕組みがない
購入されて満足して、それから何もしなければ高い確率でリピーターを生み続けることは難しいでしょう。
大手ネットショップでブランド力がしっかりとあるような企業であっても、購入後のお客様にはフォローメールを送り、さらにキャンペーンごとにメルマガや公式LINEアカウントを活用した接触機会を増やす努力をしています。
一度繋がったお客様との関係をより深く、長く続けるためには購入後の対応にこそ時間をかけるべきでしょう。
【成功戦略①】売上を獲得するための集客の方法
失敗例を確認していただきました。上記の中で現在ネットショップの売上に悩む理由があった場合は、そこを改善するために下記に示す手順でネットショップを軌道に乗せる準備を行いましょう。
正直大変ですが、大手のネットショップはほぼ対策済みなので、少しずつ対策していきましょう。
SEOで新規客を無料獲得し続ける
長期的に見て一番おすすめの方法です。
SEOとは、Google検索上で自分のネットショップの情報を表示させる方法です。
ただ、表示はできても検索結果の2ページや3ページだとほとんどクリックされないので、1ページ目で尚且つ1番目に表示させるために様々な施策を練って対策します。
1位を取れれば大きな集客を見込むことができるでしょう。
SEOの利点としては、記事を作って上位表示されると、そのあと特に作業することなく自動的に集客を行ってくれます。デメリットとしては、記事を作成する労力と、上位表示が難しいという点はありますが、長期的に見て、自社の魅力を発信し続けることで情報も資産として残すことができるためおすすめの方法です。
SEOの具体的な作業は、検索されるキーワードを想定して、そのキーワードで検索したユーザーに必要な情報を書いたページを作成することで、そのページが上位表示されます。
無添加のパンの通販を行っていたとした場合を例に考えてみます。
- パン 無添加
- 食パン 無添加 赤ちゃん
などのキーワードで検索した人に、それぞれ必要な情報を期待したページを作成することで本来出会うことのなかったユーザーに、あなたのネットショップを認知してもらうきっかけになります。
キーワードの選定の仕方と、書く内容によってGoogleの評価も変わります。まずは実践してみて、集客の兆しが見えない場合は、弊社などSEOを専門に集客を行う企業に相談するのが近道です。
SEOの無料相談はこちらリスティング広告を活用し爆速スタートを切る
リスティング広告は、広告費用がかかる代わりに、すぐ検索結果1位にサイトを表示してくれる方法です。費用は検索するキーワードによって違う点と、1クリックされるごとに発生します。
単価は数十円〜数千円など様々で、単価の高いキーワードは、それだけ購入が見込めるため多くの企業が投資しています。
リスティング広告は、広告の運用経験がない場合は少しハードルが高いと思います。
SEOの知識も必要になってくるので、やってみて投資だけが増えるようなら専門家に依頼しましょう。
SNSの流入とブログも掛け合わせて認知拡大
TwitterやInstagramなど、手軽に情報発信ができる媒体で商品画像を添えて投稿しましょう。
また、SEOとの掛け合わせで、ブログ記事をSNS上にリンク付きで発信し、またブログ記事にもSNSへ遷移できる動線を設けることで相互に集客数が上昇します。
これらの方法を組み合わせ、商品サービスに関心のあるユーザーがあなたのネットショップに訪れやすい環境を整えることが大切です。また、集客ができたあとも重要で、ユーザーの購買体験をより良いものにすることで、新規購入者が増え、さらにリピーターが生まれてネットショップを軌道に乗せることができるでしょう。
では集客したユーザーに満足してもらう仕掛けを次でお伝えします。
【成功戦略②】売れる商品サービスの伝え方
サイトに訪れたユーザーに商品・サービスの魅力を最大限に伝えて購入してもらう方法をお伝えします。
メリットではない強烈なベネフィットを打ち出す
メリットとベネフィットの違いを理解するためにまずメリットから見てみましょう。
冷蔵庫を例にした場合、
- 急速冷凍できます!
- 冷凍庫内が業界No1の広さです!
これも重要なことですが、メリットだけでは購入したいと思わせるには足りないのです。
購入したくなる見せ方、次はベネフィットの例で見てみると、
- 急速冷凍で調理直後の料理の味をそのまま閉じ込め、解凍後も出来立てのような味に!
- 広さNo1の冷凍庫でコストコで我慢していた冷凍食品が買える!
ベネフィットは自分の理想の未来とよく言います。
違いがわかりますでしょうか。
メリットは、主語が自分たちとなることが多いです。
- 私たちの商品は、冷凍庫内が業界No1の広さです!
ですが、ベネフィットは、主語がお客様です。
- 広さNo1の冷凍庫であなたがコストコで我慢していた冷凍食品が買える!
サイトに訪れたユーザーは、あなたの商品サービスを見たときに自分の生活がどのように変わるかを理解できるとは限りません。
そのメリットが自分の何に役立つのかを理解しないと、「買ってもしょうがないよな」と魅力を理解せずに去っていきます。
その商品がユーザーの何に役立つのかを徹底的に考えてベネフィットを打ち出しましょう。
そのためには、メリットに対して、「だからなに?」などと自分から投げかけて答えを出すとベネフィットに近づくでしょう。
【成功戦略③】購入体験をノンストレスに
サイトに訪れユーザーが購入するまでにストレスを一切感じないサイトを目指しましょう。
それには、まずは自分で購入までの体験をしてみることをおすすめします。
その上ですでにストレスを感じたところは改善しましょう。
あとはよくある下記項目を整えましょう。
購入フォームの項目数を極力減らす
会員登録や、購入前の情報入力の部分で、項目数が9個の場合に比べて、5個に減らした場合ではフォームの通過率が1.3倍に上がったという事例もあります。
お客様の声を聞き取りしたくなってアンケート項目を盛り込んでいるサイトがよくありますが、それは運営者側の都合であるため、まず購入してもらうためにストレスのない項目数に極力抑えましょう。
要は面倒くさいと思われないフォームです。
決済システムを充実させる
購入の方法は最新の決済システムをできるだけ導入しましょう。
クレジットカードはもちろんですが、最近ではPayPayやAmazon pay、楽天payなどの大手決済システムがそのまま使えることで決済情報を入力する手間が省けます。
大手決済システムを使うメリットは楽なだけではなく、購入までの大きなハードルである「安心かどうか」という要素をクリアするところにもあります。
知らないネットショップに個人情報を入力したくないと思われて離脱されないよう、大手決済システムを導入し、購入のハードルを下げましょう。
サイト構造をシンプルにする
TOPページから商品ページまでのページ遷移を2〜3クリック以内になるように設計しましょう。
できれば2クリック以内に目的のページに移動できるのが理想です。ネット上だと自分の現在地がよくわからなくなります。加えて、目的のページまでに多くのクリックが必要だと面倒に感じられます。
TOPページ、商品ページ、カート画面へとスムーズに移動ができればまず問題ないでしょう。
その上で、初めての購入時には気になる、運営者情報、購入ガイドなどもTOPページからすぐ確認できるようにメニューに配置しましょう。
サイト構造については、弊社の食品ECにて改善を実施した結果集客数が大幅に増加した事例もありますので、こちらも参考にしてみてください。
おすすめ商品を配置
すべての商品が雑多に並んでいると、どれが一押し商品なのかわかりません。また、こちら側としてもおすすめの商品があるのに、それを見られることなく離脱されると悔しい気持ちにもなりますよね。
商品一覧とは別に、TOPページにおすすめ商品を並べたブロックを作成すると効果的でしょう。
おすすめ商品は、TOPと、商品一覧ページで出来る限り上部に配置しましょう。
また、商品ページの下部にも配置すると、商品ページを見たユーザーがざっとページを流し見した際に興味が惹かれなかったときに、別のおすすめ商品で再度興味を沸かせることができます。
加えて、後々の対策ですが、おすすめ商品は定期的にラインナップを変えてみましょう。ネットショップに変化があることで今後リピーターを飽きさせない工夫にもなります。
口コミの見せ方
口コミは商品ページごとに設置されているのが望ましいです。商品ページで魅力を理解した上で、購入前には客観的な情報を見たくなるものです。
位置は、商品ページの商品ベネフィットを伝えた下に配置しましょう。
口コミが商品ページにあることで、新規購入のハードルを下げる役割があります。ただ、ネットショップが軌道に乗るまでは口コミもあまり集まっていない状態なので、新規購入があった場合は、そのお客様に次回割引などを提案した上で口コミをしてもらうように積極的に促しましょう。
【成功戦略④】リピーターを生み出す
軌道に乗るまでに重要なのは新規顧客を獲得するだけではなく、その顧客に再度購入してもらう仕掛けが必要です。
すぐ出来る効果的な施策は下記2点です。
- 購入後にお礼のメールを送る
- キャンペーンを計画し、メルマガを送る
購入後にお礼のメールを送る
ネットショップと言っても人対人であることがしっかり伝わることが重要です。ショップから親切で気持ちのいい対応があれば、お客様もいつか同じカテゴリの商品購入を検討する際に、「またあそこで」と思い出してもらえる可能性があります。しっかりと関係作りができれば一度で切れない資産となるでしょう。
キャンペーンを計画し、メルマガを送る
キャンペーンを計画し、メルマガを送ることができれば、思い出してもらえるきっかけにもなります。初めて購入したときに満足してもらっていれば、キャンペーンをきっかけに再度購入してもらえる可能性は高まるでしょう。
さらに、たまには変化球で直筆でハガキを送ってみるのもありです。
地道な戦略ですが、人が気持ちをこめて行っていることが見えると、その気持ちに応えてあげたくなるものです。
リピーター獲得にもさまざまなアイデアがありますが、まずはこれら二つから始めてみるのがおすすめです。
戦略を実施してもうまくいかない場合
書いてある戦略は基本的に実施しているけど成果がうまく出ないとお悩みの場合は、集客やサイト運営のプロであるWEBマーケティング会社に相談することをおすすめします。
私たちは、多くのクライアント様と一緒にマーケティング活動を行い、売上0の食品通販や、アパレル商品のショップの年商を1000万円以上に育てた経験が多くあります。
ご自身でやり切れるならばそれが一番ですが、もし集客に特化したプロのアドバイスが必要な場合は、気軽にご相談いただければと思います。
記事ではどうしても抽象的になってしまうアドバイスも、無料相談では現在のあなたのサイトを起点に、具体的な問題点と成功するために必要なポイントをお伝えできると思います。
また、運営の代行も行っていますので、こちらは費用がかかりますが、自身がこれまで投資した時間に比べて費用対効果は確実に高いとご納得いただけると思います。
ご相談自体は無料なので、よろしければご活用ください。
ネットショップ運営の無料相談はこちらまとめ
ネットショップが軌道に乗るまでにありがちな失敗例から、成功に必要なことまで具体的に解説しました。
簡単にまとめます。
- SEOやリスティング広告を活用し集客する
- 商品のベネフィットを伝える
- 購入までにノンストレスとなるようサイト設計をする
- 新規顧客を手厚くフォローしリピーターになってもらう
以上です。
ネットショップが軌道に乗るまでには時間がかかりますが、無名ブランドであってもしっかりとした集客設計と、商品の魅力を伝えるページがあれば商品は売れます。
上記のことを実践し、ネットショップが軌道に乗ることができれば幸いです。
また、記事の内容やネットショップの運営に関するご質問やご相談は、下記お問い合わせから気軽にご連絡ください。
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